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外科

当科は消化器がん(胃、大腸、肝胆膵)や乳がんなどの悪性疾患、消化器良性疾患、一般外科を中心に診断と治療を行っています。また手術のみならず進行、再発癌に対する化学療法や疼痛、緩和医療も行っております。地域完結型医療をめざし、経験豊富な久留米大学外科学講座専門医との連携を通じ当科でも同等な専門的医療を提供できるよう心がけています。

非常勤医のご紹介

非常勤スタッフとして土曜日肝胆膵外来(安永昌史)の他数名の非常勤医師で外来診療にあたっております。
また上下部内視鏡検査、治療は非常勤医師の佐藤真二が行っております。

診療内容

胃がん、大腸がん、肝胆膵疾患といった消化器疾患の手術や乳がんの診断、手術、治療を中心に、各々のがんに対する根治性を追求すべく治療ガイドラインに基づき進行度に応じた標準治療を行っております。また虫垂炎、胆石、ヘルニア、肛門疾患といった良性疾患はもちろんのこと腹膜炎などの救急疾患にも迅速に対応できるよう心がけております。また当科の特徴として内視鏡外科手術を各種疾患に積極的に導入しており、患者さんにやさしい治療(低侵襲手術)を目指しております。

詳しい内容については、「詳しい情報」の「当科にて扱う治療疾患」をご覧ください。

外来診療

  • 診療時間は月曜日から金曜日までの9:00から17:30まで、土曜日は9:00から12:30まで連日診療が可能です。(ただし緊急手術などの急患対応時は除く)
  • 乳腺外来は月水木の午前中の予約制となっています。
  • 肛門外科は月曜日~土曜日で常勤医での対応が可能となっております。

当科にて扱う治療疾患

胃がん
外科切除が必要である早期がん症例においては積極的に腹腔鏡下胃切除術を行っております。進行がんに対しては必要に応じて周囲臓器合併切除も含めた根治手術を心掛けております。
大腸がん
腹腔鏡下手術を標準の術式としております。従来の開腹手術の5分の1から6分の1の創でお腹をあけるため、術後の痛みが少なく、術後早期回復が認められます。下部直腸癌では、肛門温存ができるよう久留米大学大腸肛門外科チームと協力し、最良の治療を提供できるよう心がけております。進行再発症例に対する外来化学療法や緩和治療も行っております。
肝胆膵がん
常勤医と非常勤医による専門性の高い医療を行っております。ERCPやESTといった内視鏡検査も当科で行っております。肝切除手術は症例に応じて腹腔鏡下肝切除術も行っております。
乳がん
エビデンスに基づいた標準治療を行っております。乳房切除術のほか縮小手術である乳房温存術やセンチネルリンパ節生検を行っております。また進行がんに対する術前、術後化学療法、ホルモン療法を行い、根治性を追求した医療を行っております。
気胸
自然気胸に対する治療、ドレナージ、再発症例に対しては鏡視下手術を行っております。
胆石、胆嚢炎
腹腔鏡下手術を標準治療とし、症例に応じて整容性に優れた単孔式腹腔鏡下手術(SILS:Single Incision Laparoscopic Surgery)を行っております。臍を切開し手術を行うため、術後の創が臍に隠れ時間とともに創が目立たなくなり、手術したことがわかりにくくなります。
虫垂炎
SILSを第一選択の術式としております。均一の手術創で手術可能であり、傷が目立ちません。虫垂炎との症状が似た大腸憩室炎や婦人科疾患などの他病変の診断においても大変有用です。
ソケイヘルニア
腹腔鏡下手術を中心に針が小さく、傷みの少ない術式が選択可能です。3日間程度の入院治療となります。
腹壁瘢痕ヘルニア
メッシュを用いて腹壁の補強を行います。腹腔鏡下手術も行っております。
肛門直腸疾患
内痔核に対する治療、裂孔による肛門狭窄や痔瘻に対しても保存的、外科的治療を行っております。 また直腸脱においては低侵襲手術である経肛門的手術のガンツ三輪法のほかに、前者より根治性の高い経腹的手術は根治性と低侵襲を両立した腹腔鏡下手術を行っております。
胃瘻造設
胃切除後、開腹手術の既往があり、従来の胃瘻が挿入できないケースに対するPTEG(経皮経食道胃管 挿入術)も症例に応じて施行可能です。
化学療法
術後補助化学療法や進行再発癌に対する化学療法も当科にて行っております。従来の抗癌剤に加え、分子標的薬も積極的に使用し、最新のエビデンスに基づいた治療を行っております。
消化器検査
デニスチューブ挿入、ERCP、PTGBDなどの検査治療も行っています。

手術症例(2022年度)

臓器別 術例 症例数 鏡視下 開腹症例
胃悪性腫瘍手術
1 胃全摘術 3 1 2
2 胃切除術 6 5 1
胃腸吻合 2 1 1
その他 4 3 1
大腸・小腸 イレウス 7 4 3
結腸悪性腫瘍切除術 19 19 0
結腸切除術 11 7 4
小腸切除術 4 3 1
人工肛門造設術 9 7 2
人工肛門閉鎖術 2 0 2
直腸切除術 11 10 1
直腸脱手術 4 1 3
その他 2 0 2
虫垂 虫垂切除術 37 36 1
肝臓 肝切除 7 2 5
ラジオ波焼灼療法 4 - -
その他 1 0 1
胆のう 胆のう摘出術 72 68 4
膵臓 膵頭部腫瘍切除術 4 0 4
膵管空腸吻合術 2 0 2
脾臓 脾摘出術 1 0 1
乳腺 悪性腫瘍手術 27 - -
その他 7 - -
ヘルニア 鼠径ヘルニア 69 50 19
腹壁瘢痕ヘルニア 5 4 1
臍ヘルニア 3 0 3
その他 4 3 1
肛門 痔核手術 36 - -
痔ろう手術 16 - -
裂肛根治手術 2 - -
肛門ポリープ 2 - -
その他 4 - -
その他 試験開腹術 2 1 1
急性汎発性腹膜炎手術 5 3 2
ポート挿入等 47 - -
その他 16 - -
合計 457 228 68

手術件数の推移(年度別)

内視鏡・経皮的手術

内視鏡・経皮的手術 術例
PTAD・PTCD・PTGBD2例
PEG・PTEG14例
経鼻胆管ドレナージ術(ENBD)4例
内視鏡的胆道砕石術28例
内視鏡的乳頭切開術(EST)27例
消化管ステント留置術13例
胆道ステント留置術28例
膵管ステント留置術7例

NCDデータベース事業参加について

当院は、一般社団法人National Clinical Database(NCD)が実施するデータベース事業に参加しています。 この事業は、日本全国の手術・治療情報を登録し、集計・分析することで医療の質の向上に役立て、患者さんに最善の医療を提供することを目指すプロジェクトです。
この法人における事業を通じて、患者さんにより適切な医療を提供するための医師の適正配置が検討できるだけでなく、当科が患者さんに最善の医療を提供するための参考となる情報を得ることができます。
何卒趣旨をご理解の上、ご協力を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。

National Clinical Database   http://www.ncd.or.jp/

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